Diary of a Perpetual Student

Perpetual Student: A person who remains at university far beyond the normal period

SRE NEXT 2024で当日スタッフをしました&イベントの信頼性を支えるテクニック

去る2024年8月3日(土)・4日(日)に開催されたSRE NEXT 2024にて、当日スタッフをしておりました。SRE NEXTの当日スタッフとして関わるのは昨年に続き2度目となります。今回はTrack Aのお部屋で司会・タイムキーパー・誘導などしていましたので、ご来場いただいた皆さまとお会いする機会も多かったかと思います。

さて、簡単ではありますがスタッフ業の振り返りがてら、技術イベントの「信頼性」を支えるためのスタッフテクニックをご紹介します。

見積もりと先読みによる安全管理

イベントを開催するからには達成したい主目的があります。SRE NEXTであれば、SREに関するプレゼンテーションやディスカッションを通して、参加者が新たな知見を得ることができ、日々の業務に活かすことができる、といったところでしょうか。これはSRE用語に例えるとクリティカルユーザージャーニーに相当すると考えます。コアスタッフの方々はこれを念頭に置いてさまざまな企画を考え、実現に向けて動いてくださったことでしょう。

しかし、制約条件もあります。極端な例ですが、大きな事故が起きて来場者が亡くなってしまうような事態が起きたらイベントを続行することはできないでしょう。イベントの信頼性を高めるには、基盤としての安全性の担保が大切な観点です。

大きなイベントでは人々の移動により事故が起こるケースが多いです。同じ空間にどれだけ人が集まるのかを見積もり、その空間で人々が動いた時に何が起こるのかを予測し、対応策を取ることが大事です。

今回私は2日目のランチ配布時の行列形成を発案し実践しました。ランチを配布する予定の場所が出入り口に近く、ここで混雑すると人々の移動に混乱が発生することが想定されたからです。あまり移動に使われていない一番奥の通路を利用し、部屋の出入り口のない方向から並んでいただくことで、衝突や混乱を防ぎました。今回は人数的に不要だったのですが、着席位置ごと分散して列に並んでいただくよう促すアナウンスも準備していました。これも、通路の長さを簡単に測り、その空間に最大で何人並べるのかを見積もって判断していました。

2日目の分散退場もそうですが、ご参加いただいた皆さまにはスタッフの指示に従って行動していただき大変感謝しております。また、私だけでなく、スタッフの方々はランチ配布時のアレルギー表示をはじめとしたさまざまな観点で安全に配慮して準備いただき、結果として大きな事故の起こらないイベントになったと思っています。

きっかけを意識してオペレーションミスを防ぐ

SRE NEXT 2024はハイブリッドイベントで、セッションの配信をしています。また、セッションの合間にはスポンサー企業様のCMが流れたり、セッションの初めにはタイトルムービーが流れたりします。司会・配信業者様・セッション登壇者様などが関わるイベントのワークフローはとても複雑です。

ここで意識したいのは、何かを開始する合図となる「きっかけ」です。例えば、「この人によるキューが出たきっかけでアナウンスを入れる」「このムービーの終了きっかけで登壇者様が話し始める」といった形です。

司会業では自分のアナウンスの終わりが他の何らかの仕事のきっかけになる機会も多いです。特にきっかけとなるようなセリフでは、関係者で共有している台本のテキストから一字一句変えずそのままに読むことを徹底していました。そうすることで、配信業者様がボタンを押して操作するタイミングを迷わずに済みます。

スタッフ同士のブリーフィングで流れを把握させる/する際にも、誰のどの行動がきっかけなのかを意識して説明をしたり話を聞くことで、オペレーションミスを防ぐことができます。


最後になりますが、SRE NEXT 2024に当日スタッフとして参加できて良かったと思いました。来年の開催も決まっているので、何らかの形でお手伝いできればと思っています。

また、普段Mackerel・はてなで技術イベントを行う際にも同様の意識でイベントを運営しております。今後も継続的に開催していくと思いますので、足をお運びいただけると嬉しいです。